小説「アンフォゲッタブル」あらすじ

2019年4月5日「アンフォゲッタブル〜はじまりの街・神戸で生まれる絆」発売となります。

物語はいつものように妄想から組み立てはじめましたが、ドキュメンタリーを脚色した内容も多く、実際の名称、企業名、実名登場の人物への確認をいま(最終段階で)ていねいにやっています。日本のミュージシャン、アメリカのミュージシャン、高砂高校、神戸ユースジャズオーケストラ、神戸高架通商店街、川崎重工業神戸本社、自衛官、花隈地区、行政、さまざまです。


あらすじ

鳥谷書太郎は川崎造船社員で潜水艦の名設計士だったが、コンピュータテクノロジーの進化についていけず、最後は寂しく定年退職する。いらいらを妻にぶつけ、幼稚園児の声がうるさいと怒る。その幼稚園は土地買収にグレーな噂があった。池波安史は解散したやくざ事務所でアルバイトをした経験がある若者だが、幼稚園の土地問題にちょっかいを出す仕事をしたことで、ある筋から見込まれ、大きな不動産取引の忖度仕事を依頼される。それは立ち退き問題で揺れる神戸元町高架下商店街(モトコー)の巨大利権に絡み、暴力団も関わるとんでもない仕事だった。エンジニア、元やくざのバイト、商売人、警察、裏社会、ミュージシャン……さまざまな人間が個人の事情で動きながらも、もめにもめた商店街は生まれ変わり、立ち退き寸前だった神戸の老舗ジャズクラブが生き残ることになった。書太郎もジャズに出会ったことで素晴らしい余生を見つける。それは苦しい半生を歩んできた人たちを見事に救う事になるのである。ジャズが生まれた街神戸のJAZZYな物語。

登場人物

 鳥谷書太郎 引退した潜水艦エンジニア
 鳥谷雛子 書太郎の妻
 海音寺安史 フリーター 元やくざのアルバイト
 池波欽二 フリーター 元やくざのアルバイト
 大西結花 高校生 神戸ユースジャズオーケストラメンバー
 井ノ原沙紀 高校生 神戸ユースジャズオーケストラメンバー
 石山教授 大阪大学教授 ロボット工学の権威
 湊巧己 指定暴力団湊組二代目組長
 佐合真 指定暴力団湊組若中
 二階堂文夫 指定暴力団湊組舎弟 イタリアンのシェフ
 広瀬未来 ジャズミュージシャン
 高橋知道 ジャズミュージシャン
 佐藤栞 ジャズミュージシャン 保険の外交員
 内山千鶴 ジャズクラブJAMZのオーナー
 小倉良介 川崎造船所第四ドック総務部課長
 大城 兵庫県警組織対策課警部補
 盛田 神戸元町高架下商店街商店会会長
 特別ゲスト ピーターアースキン&Dr.um

物語に登場する曲
《ファラオズ・ダンス》ジョー・ザビヌル
《シング・シング・シング》ベニー・グッドマン
《ワン・オクロック・ジャンプ》カウントベイシー
《イン・ザ・ムード》グレン・ミラー
《バードランド》ウェザー・リポート
《アイ・リメンバー・クリフォード》リー・モーガン
《イエスタデイズ》ベニー・ゴルソン
《煙が目にしみる》クリフォード・ブラウン
《フォーリン・ラブ・ウィズ・ラブ》マル・ウォルドロン
《エンブレサブル・ユー》クリフォード・ブラウン
《Cジャム・ブルース》レッド・ガーランド
《ジュエリー・デイ》絢香
《ユー・ゴー・トゥー・マイ・ヘッド》ビリー・ホリデイ
《アップ・ジャンプド・スプリング》アートブレイキー&メッセンジャーズ
《ビリーズ・バウンス》チャーリー・パーカー
《ヤードバード・スウィート》チャーリー・パーカー
《ブルー・モンク》セロニアス・モンク
《バグズ・グルーヴ》ミルト・ジャクソン
《ふたりでお茶を》チャーリー・パーカー
《イレブン・イレブン》ピーター・アースキン&DR.UM
《クロージング・タイム》トム・ウェイツ
《チェロキー》クリフォード・ブラウン
《ザ・ガール・ネクストドア》キャノンボール・アダレイ
《ワット・ア・ワンダフル・ワールド》ルイ・アームストロング
《アンフォゲッタブル》ナットキング・コール
《ドナ・リー》チャーリー・パーカー&マイルス・デイビス
《ワルツ・フォー・デビー》ビル・エバンス



物語は神戸の風景満載ですが、主人公のひとりは東京佃島出身、もうひとりは大田区。神戸は中の人と、外から来た人が協力して作ってきた街、という視点も重要ポイントにしています。レセプションは神戸Jazz Day前夜祭として、ミュージシャンのライブありで、小説に登場するナンバーを演奏してもらいながらのトークイベントもやります。キーボード小林沙桜里さん、アルトサックス米田あゆさん、トランペット伊藤礼子さん。サンセイドウギャラリーには校閲生原稿を展示します。乞うご期待。


イラスト:シマカワマサシ

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