刀剣女子へ

小説「秘剣こいわらい」
主人公メグルの持っている棒は、鴨川の土手で拾った「流木」、かと思いきや、実は500年前からそこに落ちていた桜の古木と判明。長さ40センチ。脇差の長さです。メグルは選ばれた剣士。棒を持てば無敵。川又新三は賀茂河原に住みながら、剣術の稽古をする。真剣を使いますが、それは備前長船の脇差しで、上杉謙信が所用していたと伝えられるものです。
40センチという長さが、さまざまな妄想につながりました。
物語に日本刀はいろいろ出てきます。村正、村雨、沖田総司で有名な菊一文字とか。
研ぎ師末裔で、京大研究員の山本さん、個人で刀剣美術館を持っている(錦市場の近所)の田上会長。剣術話を想像でふくらませながら書くのは楽しい。
日本刀は妖しくて、とことん美しい。光に、刃紋に、鍔に、鞘に、ミステリアスな物語を秘めています。

NHKドラマの撮影小道具として、流木を加工(エイジング)してもらいました。乃村工藝社さんが、浅草近辺の職人さんを動員しました。さまざまな素材(金属チェーン)とかで傷をつけ、薬品で表面を荒らし、削り、着色し、叩き、500年古木の味を出しました。鍔の柄は僕が書き、金型を作って、硬質プラスチックで抜き、これも500年エイジング加工しました。コスト高(!)です。
メグルの持つリュックは(NHKはプラダのランド名出さないので調達せず、なんとオリジナル開発)、バッグデザイナーが絵を描き、職人さんが縫いました。素材はトカゲです。これもコスト高(!)。
空想の物語に臨場感を出すために、リアリティの追求は必要ですが、ここまでこだわれたことには、感謝しかありません。

刀剣ブームらしいですね。

ぜひ、メグルの冒険にひたってください。


秘剣こいわらい
交通事故の脳障害を抱えた少女メグルであるが、棒を持つと無想剣となる。
剣術遣いとしての才能が開花した。ミステリアスな大金持ちのパトロンに支えられ、
秘剣と勇気をもって最強の敵に立ち向かい、破産した家を再興する。
 剣術+サスペンス、京都を舞台にした雅にあふれる冒険小説。
続編 くすぶり亦蔵   
路上喫煙が全面的に禁止になったニューヨークで、58歳のリストラ社員亦蔵はタバコを吸い続け、
逮捕され続ける。行動は注目を浴び政治家やマフィアに狙われる身となる。
アメリカは先の見えないアフガニスタン戦争へ投入、亦蔵は最後の出所を迎える。
終身刑目前の亦蔵を殺し屋が狙い、用心棒としてメグルが派遣される。
メグルは秘剣を駆使し、亦蔵を救う。ワシントンやFBI、マフィアを巻き込んだ少女大活劇。
NHKドラマ
流木を加工して武器を作った。

ゆるい鍔。模様は松宮作
リュックはオリジナル開発。トカゲ素材。
メイキング動画









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