六甲山でアート散歩

一足先に秋の気配をからだにしみこませよう。「六甲ミーツ・アート芸術散歩2020」がはじまった。


ケーブルカーに乗る。高度が上がるにつれ、風がそよそよしてくる。
秋の入口、本日は適温。夜景に歩くのもいい。会期終了間近の11月なら、そうとうな冷気。自然とともにあるアートは、季節が進むにすれて表情を変える楽しみもあるけれど、まずは過ごしやすい季節に散歩してみよう。いまなら、まだ、六甲山のソフトクリームもおいしい。



最初は旧六甲山ホテル。「六甲山サイレンス・リゾート」となって、新たな姿を見せていた。

山頂に待望の施設。誰かさんと泊まりたい。みんなそう思っていたけど、長い間なかった。いま、八光自動車がスポンサーとして再開発を受け持った。素晴らしき外車が玄関に駐まったシメージ写真はなかなかのもの。富裕層になった気分。


建築はイタリア人のMichele de Lucchi。


完成予想図(これはCG)https://www.onestory-media.jp より引用
由緒正しいリゾート地に、名門「宝塚ホテル」の分館として造られたのが旧「六甲山ホテル」。2007年に国の「近代化産業遺産」に認定されたその貴重な建築は、令和の時代になって、イタリア建築界の巨匠ミケーレ・デ・ルッキ氏の手によって『六甲山サイレンスリゾート』として蘇った。


ミケーレさんは1980年代、イタリアン・デザインを世界へ知らしめたデザイン・ムーブメント「MENPHIS」の人らしい。そうならセルジオさん(セルジオ・カラトローニ<sergiocalatroni.com>と友達かも? と、早速セルジオさんにメーセージ。すると「古い友達よ、CIAO」と返信。(友達の友達は友達。特にイタリア人は)

「MENPHIS」は奇抜さや刺激をデザインに取り入れたものだったけれど、ホテルは森にひっそりたたずむ素朴な雰囲気で建築が進行中。ホテルの担当女性は「時代が進み、ミケーレさんのデザインも、自然に寄り添うようになりました。今はそっちが得意」まあ、そうでしょうね。

今年の六甲山サイレンスリゾートは飲食だけオープン。宿泊は来年から(施設全館オープンは2025年)。


現在は六甲ミーツ・アートの会場。






山頂施設は次へ向けて変貌をはじめている。六甲カンツリーハウスは全面アスレチック会場にするため大改造中。

六甲ミーツ・アート2020は昨年と展示場所が変化しているけれど、過去最高の展示数だという。





神戸市民の裏庭。手近な六甲山、散歩気分のマイクロ・ツーリズム。

公募グランプリ(賞金100万円!)は上坂直 (うえさかなお) 
作品名:六甲景鏡 (ろっこうけいきょう)
 展示会場名:自然体感展望台 六甲枝垂れ

<主催者講評>六甲山上にある様々な施設の中から空 間を5ヶ所選んで、精巧に縮小、再現した 立体作品です。作者はこれまでにも集合 住宅の複数の室内を同じアングルで精緻 に再現、衣装ケースを利用して展示する などジオラマやドールハウスの視点を越 える作品を発表してきました。人の気配を 感じさせ「現実」を作品化することで、私た ちの中に眠っている客観的な視点を獲得 しようとする意欲的な作品です。


武蔵美で建築を勉強した上坂さん。ポップな出で立ちだが、建築出身らしく、作品の材料を選別し、ジオラマではなく、建築模型のように仕上げた。精巧でいて、なかなかに美しい。










下山したらJR六甲道駅前の餃子「宇宙軒」へ。神戸で餃子の銘店が閉店する中、ここはとっても貴重。




ビールと餃子

で一息ついた後、「古書とジャズ」の口笛文庫で、古書探検して、珍しい本見つけて、うれしがって帰宅。

はしからはしまで、六甲周辺を巡る楽しみ。



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