人生で必要なものはすべて本からもらう。

人生で必要なものは本からもらう。

ひとりの人間の生き様を知る。

じぶんをとりまくさまざまな問題を発見し、ふたたび考えさせられる。

3つの物語はこころが騒ぎすぎた。



 

「破れかぶれ青春記」は戦争体験から人間の本性を教えてくれ、

「9番目の音を探して」からはたくさんの勇気をもらう。

「わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい」はいちばんの衝撃。

はだかの心で生きる。うまくいく、うまくいかない、でも私の人生は私のもの。

なら、やるしかない。このエッセイに色恋沙汰の話はなかった。

でも僕は織田作之助「夫婦善哉」を強く想像した。

蝶子も羊子もはだかのこころで生き抜いた。

妥協しながら、世を渡りながら、こころは根っこを生やし、居座り、ぶれない。

その生き様がいとおしい。


どの本も、もはや古書だ。新刊書店では売っていない。

(「夫婦善哉」は復興しているが店頭で見たことがない)。

僕は新刊・古書、織り交ぜたくさん読む。

賞を獲ったもの、推薦されるもの、評判高いものも読む。

小説もノンフィクションも。しかし、ここ最近、こころにどーんと響くのは昔の本ばかり。

これはどうしたことか。

コロナがやってきて、物語を考えながらも、心象は変化している。

もっともっと読んで、必要なものを、もっともっともらうことにする。


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